芸人さんや俳優さんなどが出版したタレント本の中で、ヒットした作品を、時系列順に紹介していきます。
目次
90年代
まずは90年代に発売された作品。
遺書 松本人志
1994年9月22日発売
231万部
1994年、松本人志さんの毒舌溢れるエッセイが200万部を突破。
まだまだ尖っていた時代の松本さんが、日常生活の不満や、日本で起きるおかしなことを皮肉たっぷりにいじっていく一冊。
僕も発売から数年後に読んだけど、面白いし独自の視点があって、オリジナリティの強い エッセイだと思った。
この頃のまっちゃんは、自分は天涯孤独で一生結婚しないと思うって言ってたんだよな笑
読め! 浜田雅功
1995/12/1発売
約100万部
相方の浜田雅功さんが、松本さんの 本出版から1年後に発売。
雑誌の女性自身にて連載されていたものをまとめたもの。
まっちゃんのエッセイが、毒づいたキレのあるものだったのに対し、浜ちゃんのエッセイは下積み時代の話などをほっこりと話していく柔らかい内容。
五体不満足 乙武洋匡
1998年10月16日発売
581万部
乙武洋匡さんが早稲田大学在学中に書いた一冊。
当時はまだ素人であり、大学生という若い年齢であるにもかかわらず、500万部を超える大ヒットとなった。
僕はこれを小学生の頃に読んだけど、ページ数が長くて最後までは読めなかった笑
それでも両手両足のない少年がどのように育っていたか、それがどれだけ大変で、なおかつ彼はどれだけポジティブな人間かは伝わった。
2000年代
続いては2000年代。
プラトニック・セックス 飯島愛
2000年10月31日発売
170万部
飯島愛さんの経験をもとに描かれた、ディープな作品。
2001年の9月にはフジテレビでドラマが放送された。
ヒロインは星野真里さんで、恋人役には佐野史郎さんや藤木直人さん、それ以外の役柄としては、妻夫木聡さんや渋谷すばるさんなど豪華メンバーが出演した。
大人の世界で生きていくって、こんなにも大変で苦しいことなんだって子供心に思った。
その次の月には全国東宝映画で放映された。
がばいばあちゃん 島田洋七
単行本発行日:1987年12月
文庫版発売日:2004年1月
400万部
島田洋七さんが、苦労人のおばあさんに見守られながら8年間を過ごしていく物語。
最初は書籍にする予定ではなかったが、洋七さんの話を聞いたビートたけしさんが書籍化を進めたため、執筆を開始。
最初は自費出版で3000部しか売れなかったが、その後2004年に再出版され一気に話題となり、400万部を突破した。
最初はわずか3000部だったのに、口コミでそんなに広がっていくってすごい話だな。
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ リリー・フランキー
2005年6月29日発売
221万部
リリーフランキーさんにとって、初めての長編小説で、自身の体験から得た母親との日々をモチーフにしている。
この小説は、2007年の1月、月9ドラマで速水もこみちさん主演で放送された。
主題歌はコブクロの蕾。
コブクロの小渕健太郎さんは18歳で母親を亡くしており、リリーフランキーさんの経験と極めて近い経験をしていることから、より物語にリンクした歌となっている。
陰日向に咲く 劇団ひとり
2006年1月発売
累計100万部
ピン芸人の劇団ひとりさんの、初めての大ヒット作。
日には当たらないような6人の人間たちが、ひっそりと戦っていくオムニバス形式の小説。
2008年1月には映画化された。
主演は岡田准一さん、ヒロインは宮崎あおいさん、他にも伊藤淳史さんや緒川たまきさん、平山あやさんなどが参加している。
僕もこの小説を読んだけど、物語の繋がり方が見事で、読み終わった後なるほどなあーそういうことかと感心させられる作品だった。
ドロップ 品川祐
2006年8月10日発売
シリーズ累計900万部
品川庄司の品川さん原作の漫画作品。
主人公は15歳の中学生、名前は品川さんのパロディで信濃川ヒロシ笑
不良に憧れていた少年が、強がって不良ライフを送っていくストーリー。
その後映画化もされ、主演は成宮寛貴君と水嶋ヒロくんのダブル主演。
他にも FUJIWARA の藤本さんやレイザーラモン HG 3-とも出演している。
ハローバイバイ・関暁夫の都市伝説 関暁夫
2006年11月発売
200万部以上(シリーズ累計)
当時流行っていた、芸人さんの都市伝説のコーナーで一躍話題となり、書籍化された作品。
常識では考えにくいようなエピソードが次々と披露され、不思議な気持ちにさせられるシリーズ。
信じるか信じないかはあなた次第ですってフレーズ、この当時流行ったなあ。
ホームレス中学生 田村裕
2007年8月31日発売
225万部
ワニブックスより発売された、麒麟の田村裕さんの小説。
自分自身が中学生の時ホームレスになった経験を 題材にしている。
きっかけは松本人志さんのすべらない話にて、田村さんがこの話を語った際、ワニブックスの編集部の方が田村さんに依頼をしたことがきっかけであった。
2008年の10月には映画化もされている。
主演は小池徹平さん、主人公のお兄さん役にはキングコングの西野さん、妹には池脇千鶴さんが選ばれている。
興行収入は6.2億円。
2010年代
ラストに2010年代。
マボロシの鳥 太田光
2010年10月発売
15万部
ごくごく短い短編小説は太田さんはこれまで書いていたものの、きちんとした小説本はこれが初めて。
オムニバス形式で描かれていくファンタジー要素の強い作品。
太田光が本を絶賛すると、その本が増版がかかって売れるというジンクスがあるほど、彼の評論には定評があった。
そして彼自身も小説を書いたところ、15万部のヒットを記録した。
ただ個人的には、太田さんなら15万部よりもっとヒットしそうなのになあと思っています。
KAGEROU 齋藤智裕(水嶋ヒロ)
2010/12/15発売
発行部数100万部以上
俳優の水嶋ヒロさんが一時俳優業を休業し、小説家に専念して書いた作品。
投身自殺を図ろうとしていた主人公が、謎の黒服の男に止められ、そこから不思議な物語が始まっていく。
応募が1200以上あった第5回ポプラ社の賞レースで、大賞を受賞した。
当時は妙に叩かれていたけど、僕は普通に素敵な本だと思った。
ピンクとグレー 加藤シゲアキ
2012年1月28日発売
累計45万部
NEWS の加藤くんの、初めての小説の作品。
芸能界のデビューがきっかけで、二人の青年が正反対の道を進みながら、葛藤をしていく青春小説である。
加藤君は、最初はブログを書いていたものの、何か自分の人生に事件が起きないと書けないと思い、精神衛生上これは良くないと思い、ノンフィクションではなくフィクションの小説の方向に進んだとのこと。
これ以降、何作も小説を出版しており、徐々に小説家としてのレベルが上がってきていると評判である。
火花 又吉直樹
2015年3月11日発売
283万部
ピースの又吉さんが直木賞を受賞した一冊。
二人のお笑い芸人が不思議な条件で師弟関係になり、そこから進んでいく不思議な物語。
2017年11月には映像化されており、監督はなぜか板尾創路さん笑。
主演は菅田将暉さんであり、他にも桐谷健太さん、木村文乃さん、2丁拳銃の川谷さんなども出演している。
えんとつ町のプペル 西野亮廣
2016/10/21発売
70万部
キングコングの西野さんが、クリエイターさんたちとともに作った絵本作品。
周りから疎外されてしまうゴミ人間と、友達になろうとする少年による友情の物語。
2020年12月にはアニメ映画化されており、そこでは絵本では描かれなかった前後の内容が詳細に描かれている。
主演は窪田正孝さんと芦田愛菜さん。
主題歌のえんとつまちのプペルの曲も、個人的には大好きで、何度もリピートして聴いてしまった。
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